「何度も同じ説明をしているのに、また違うものが上がってくる」。多くの現場で、手戻りは「よくあること」として片づけられています。しかし、手戻りが減らない組織には、共通する構造的な原因があります。

手戻りは、能力の問題ではなく情報の問題

手戻りが起きるたびに、「担当者の理解力が足りない」「もっと丁寧に教えるべきだった」と考えてしまいがちです。しかし実際に手戻りの原因を分解すると、多くは特定の個人の能力ではなく、指示に含まれる情報の抜け漏れに行き着きます。

目的、成果物、期限、範囲、完了条件、進め方、見積もり工数、制約。このうちどれか一つでも欠けたまま指示が伝わると、受け取った側は自分なりの解釈で埋め合わせるしかありません。その解釈のズレが、確認のやり取りや手戻りとして表面化します。

「言ったつもり」は、指示した本人にも自覚できない

厄介なのは、この情報の抜け漏れが、指示を出した本人にはほとんど自覚できないという点です。頭の中では目的も完了条件も明確にイメージできているため、「言ったつもり」になってしまいます。相手に実際に何が伝わったかは、手戻りという結果が出てから初めて分かります。

対症療法では、同じ手戻りが繰り返される

手戻りが起きるたびに個別に対応していても、根本的な指示の構造が変わらない限り、同じパターンの手戻りは繰り返されます。研修や道具の導入だけで解決しないのは、これらが「指示そのものの中身」を直接扱う仕組みではないからです。

指示の構造を、仕組みとして整える

Zero-Maze Team では、目的・成果物・期限の3つを書けば、範囲・完了条件・進め方・制約などに下書きが入ります。見積もり工数は、ご自身で書きます。指示は、この8つの項目で書きます。感覚に頼らずに指示の抜け漏れを減らせるので、同じ手戻りを繰り返しにくくなります。